島根県はワインの原料となるブドウの中でも、小粒ながら強い甘味を持つデラウェアの生産量が全国4位。ブドウ栽培に適した気候で、ワインの隠れた名産地でもあります。また島根県は東西に長いため、ワインを造る地域によって土壌が異なり、同じ品種のブドウでもワインの味わいが変わります。

ここでは、特におすすめのワインをご紹介します。島根のワインは、赤・白・ロゼ・スパークリングなど種類が豊富。どのワインも丁寧に造られており、深い味わいを楽しめるものばかりです。

「清酒酵母仕込 甲州」は、島根ワイナリーで製造されているワインです。ワインには珍しく、清酒酵母を使用し、低温でじっくり発酵させて造られています。フルーティーな香りで爽やかさが楽しめるのが特徴。やわらかい飲み口なので、和食との相性も抜群です。

「縁結 マスカット・ベリーA」は、国産固有品種のマスカット・ベリーを使った、島根ワイナリーのワイン。その名前からも分かるように、縁結びの神社が多い出雲にちなんだ商品です。さらりとした口当たりで軽やかな渋みが楽しめます。

「カベルネ・ソーヴィニヨン」は、奥出雲葡萄園の赤ワインです。島根の土地を感じさせるような、複雑な味わいが特徴的。細やかなタンニンによるやさしい渋みと穏やかな酸味とがマッチし、肉料理や揚げ物などとよく合います。

「杜のワイン 白」は、奥出雲葡萄園が製造する辛口の白ワイン。青りんごのような爽やかな香りと酸味ある味わいによって、フレッシュさを楽しめます。カルパッチョなどの魚料理と相性が良いです。

「慶」は、キャンベルアーリーという品種を使ったロゼワイン。ブドウの甘い香りが特徴的です。ロゼは、さらにセニエとリッチという2つの異なる方法で造られた種類に分けられます。それぞれで味わいが異なるため、飲み比べするのも楽しいです。

島根には変わり種のワインもあるので、探してみるのも楽しいかもしれません。例えば、紅茶べにふうきを白ワインに漬けて造られた、島根ワイナリーの「紅茶ワインTEANA」。べにふうきは日本生まれのダージリン茶葉で、島根の出雲市で栽培されている茶葉からできたものです。やわらかさの中に感じられる適度な渋みや、豊かな香りを楽しめる紅茶ワインに仕上がっています。

次に、島根でワインを製造しているワイナリーを3つご紹介します。歴史のあるワイナリーや、最近できた話題のワイナリーなど、それぞれの特徴を見てみましょう。見学時には試飲もできるので、ぜひチェックしてください。

出雲大社から車で5分のところにあるのが、「島根ワイナリー」です。島根の中では最も歴史が古く、さまざまなワインを取り扱っています。また、ワインを無料で試飲できる点も魅力的です。ワイナリー内には、工場見学ができるワイン醸造館、バーベキューハウス、レストランなどの施設が入っており、さまざまな楽しみ方ができます。

「奥出雲葡萄園」は、自然と共生することを理念としているワイナリー。島根の土壌に合わせたブドウの栽培、食事に合うワインの製造を行っています。ワイナリーは自然に囲まれた環境にあり、中にはショップや芝生のあるカフェなどの施設が豊富です。

「石見ワイナリー」は、三瓶山のある国立公園内に2018年にオープンしたワイナリーです。公園内にはこのワイナリーの他にも、トレッキングなどのアクティビティが揃っています。ワインの種類は少なめではありますが、ここでしか味わえないようなレアなワインに出会えるかもしれません。セレクトショップでは、ワインに合う食品を取り扱っています。

昼夜の寒暖差が大きく、ワイン造りに向いているとされている島根。さまざまなワインが造られていますが、実際に購入する時には種類や味わい、品種などで選ぶと、自分好みのワインに出会えます。

赤ワイン・白ワイン・ロゼワイン・スパークリングなど、島根のワインにはさまざまな種類があります。これらの種類や特徴を知った上で、自分の好みに合うワインを探すと良いです。

甘口・辛口などの味わいでワインを選ぶのもポイント。甘口も辛口も、アルコール度数は高めなので飲みすぎには注意してください。

なかでも島根で造られている辛口ワインはさっぱりとした味わいのものが多いので、食事に合わせやすいと評判が高いです。

ワインの材料であるブドウの品種によっても、味わいは変わります。ワインを購入する際に、どの品種のブドウでワインが造られているかを見ると、ワインの特徴が掴みやすいです。

島根では、デラウェアや甲州などの国産固有品種と、シャルドネなどのヨーロッパ品種でワインを造っています。国産固有品種で造られたワインはフルーティーで飲みやすいものが多く、ヨーロッパ品種で造られたワインはあっさり飲めるものが多いです。国産固有品種とヨーロッパ品種の2種類を買って、飲み比べてみるのも楽しいかもしれません。

豊かな食材が揃う島根では、ワインだけでなく島根ならではの料理もおいしいです。せっかく島根へ旅行に来たなら、島根のワインと一緒に島根料理を味わってみては？ ここでは、島根のワインに合うおすすめの食材をご紹介します。

しまね和牛は、神戸牛などの有名和牛の元になった牛の品種。これまでに数々の受賞歴がある、最高品質の和牛です。雑味が少なく、口に入れると旨みが引き立つため、肉のおいしさを長く楽しめます。

このしまね和牛を使った料理と相性抜群なのが赤ワインです。特に、脂身が多い濃い味付けの料理であれば、フルボディの赤ワインが合います。島根県内には、バーベキューやステーキ、焼き肉など、さまざまな調理法でしまね牛を食べられるお店が豊富です。ぜひ、しまね和牛と赤ワインのマリアージュを堪能してください。

日本海に面している島根では、岩牡蠣がよくとれます。オイスターバーなどで牡蠣とよくペアリングされるのがスパークリングワイン。島根の海で育った肉厚でクリーミーな牡蠣と、スパークリングワインの組み合わせはたまりません。生牡蠣、焼き牡蠣など、どの食べ方にも合います。

新鮮な魚介類が食べられるのも島根の食の魅力です。なかでも食べてもらいたいのが、どんちっち三魚。どんちっち三魚とは、島根県浜田漁港でとれるアジ・カレイ・ノドグロのうち、厳選されたものだけに認定されるブランド魚のことです。新鮮なまま刺身で食べるのはもちろん、焼き魚やマリネなどさまざまな調理法で味わえます。魚介類との相性が良い白ワインと組み合わせて楽しんでみてください。

島根のワインを堪能する旅なら、宿泊先は松江エクセルホテル東急が便利。宍道湖の近くにあり、さらに有名観光地も近いため、島根を巡る旅の拠点にぴったりです。

また、ホテル内のレストラン「MOSORO（モソロ）」では、島根の食材を使ったメニューや郷土料理が楽しめます。食事に合うワインのメニューも豊富で、奥出雲葡萄園の「杜のワイン」も提供しています。観光の後、ワイン片手に食事を楽しみながらホテル内でゆったりと過ごすのもおすすめです。

島根のワインは、選ぶのが楽しいほど種類が豊富。どのワイナリーでも丁寧に造られているので、きっとお気に入りのワインに出会えるはず。また、島根には新鮮な地元の食材をふんだんに使ったおいしい料理がたくさんあります。島根旅行の際には、ぜひワインを片手に島根の味を楽しんでください。

※掲載されている情報は2022年4月時点のものです。掲載情報は予告なく変更になる場合があります。