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    一年の集大成を、聖夜のひとときのために

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    The Capitol Stories

    ザ・キャピトルホテル 東急の2026年クリスマスケーキ&ブレッドが生まれるまで
     

    一年に一度のクリスマス。聖夜を彩るケーキには、おいしさや華やかさはもちろん、箱を開ける瞬間のときめきや、大切な人と囲む時間までもが託されています。

    ザ・キャピトルホテル 東急が2026年のクリスマステーマに掲げるのは、「Champagne Glow——上質な輝きに身をゆだねる、心満ちるひととき」。前年に迎えた開業15周年への感謝を受け継ぎ、シャンパンのようにきらめく高揚感と、やわらかな光に包まれる祝祭の時間を表現します。

    その世界観を映し出すのが、7つのクリスマスケーキ&ブレッド。シェフパティシエの安里哲也は「まさに一年間の集大成です。その年に出会ったおいしい素材や、取り組んできた新しい技術、デザインを、一つひとつに落とし込むつもりでご用意しました」と語ります。それぞれの着想から完成までの試行錯誤、おいしさを生み出す工夫を、安里の言葉とともに紐解きます。

     

    安里 哲也|シェフパティシエ

    2000年に名古屋東急ホテルへ入社。2009年「ジャパン・ケーキ・ショー東京」のトップ・オブ・パティシエにて優勝。2010年にザ・キャピトルホテル 東急のシェフパティシエに就任。日本洋菓子協会連合会指導員やコンテストの審査員も歴任しています。

    愛された赤を、今年の味へ

     

    ルージュ ノエル

    クリスマスケーキのデザインについて、安里は次のように語ります。

    「どの商品も、おいしそうに見えることが大前提。横から見たときに素材の層がどう見えるか、切り分けたときにどんな表情が現れるか。目立つ部分だけでなく、さりげないところまできちんと作り込みたいと思っています」

    前年に好評を博した「ルージュ ノエル」も、細部を見直しながら2026年の一品へと仕立て直しました。

    「昨年よりも果肉感を高め、ベリーの味わいにさらに奥行きを持たせたいと考えました。そこで合わせたのがライムです。すっきりとした香りが加わることで、ベリーの甘酸っぱさが際立ち、味わいにメリハリが生まれます」

    赤いムースには、苺、ブルーベリー、フランボワーズを合わせ、スミレの華やかな香りを重ねました。その内側には、全体を引き締めるライムのクリームを忍ばせ、上に飾った苺の間には、苺とグリオットチェリーのジャム を絞っています。

    「ジャムには苺を留める役割もありますが、それだけではありません。グリオットチェリーを加えることで、苺だけでは出せない深みやほのかな渋みが生まれます。表面に艶が加わり、見た目もきれいに仕上がります」

    ベリーの豊かな果実味に、ライムの清涼感とスミレの香り。前年の記憶を受け継ぎながら、味わいを新たにした「ルージュ ノエル」です。

    直径12cm 7,020円

    夏の杏を、冬の主役に

     

    ノエル アブリコ

    淡いクリーム色に、杏の黄金色が美しく映える「ノエル アブリコ」。着想の原点は、安里が数年前に出会った長野県の杏でした。旬を迎える夏に仕入れ、コンポートに仕立てて冬まで大切に保存。夏の盛りに出会った果実が、時を経て聖夜の主役となります。

    「杏は、ザッハトルテのジャムやチーズケーキの仕上げなど、洋菓子ではよく使われる素材です。ただ、収穫できる時季が短く、都内では新鮮な果実を手に入れることが難しい。杏そのものを主役にしたケーキも意外と少ないんです。でも、これほどお菓子に向いている果実なのだから、そのおいしさをもっと知っていただきたいと思いました」

    シナモンを利かせたダックワーズに、杏のピューレやコンポートを使ったムースを重ね、その上には軽やかな杏仁のムースを。ひと口の中で、まず杏仁のやわらかな香りが広がり、そのあとを追うように杏の甘酸っぱさが現れます。

    「杏仁と杏を一度に感じさせるのではなく、あえて時間差をつくっています。杏仁の香りがふわりと立ったあとに、杏の酸味や果実味がやってくる。その移り変わりを楽しんでいただきたいです」

    夏の果実を、冬の祝祭へ。旬の一瞬を閉じ込め、杏の新たな魅力を引き出した一品です。

    縦10cm×横10cm 6,480円

    思い描いた形のために、道具から作る

     

    ブッシュ・ド・ノエル

    切り株を思わせるフォルムを、幾筋もの繊細なクリームが包み込む「ブッシュ・ド・ノエル」。栗のさまざまな表情を、香りや食感の重なりで描き出しました。生地には、小麦粉ではなく米粉を使い、茨城県産の栗から取った、いちばん外側の硬い皮「鬼皮」を粉末にしたものを練り込んでいます。

    「栗の実だけでは出せない、香ばしくて力強い風味が鬼皮にはあります。粉末にして米粉の生地に加えたところ、とてもおいしい生地ができました」

    中には、フランス産の栗のコンポートと、愛媛県産の中山栗を使用しています。全国各地の栗を食べ比べた末に選んだ中山栗は、安里が「栗らしい風味が際立っている」と太鼓判を押すもの。異なる栗を組み合わせ、食べ進める場所によって味わいに変化が生まれるよう仕立てました。

    そして目を引くのが、幾筋にも重なる独特なクリームの表情。その姿を思い描いた通りに実現するため、安里は道具そのものを作るところから始めました。

    「イメージした形に合う口金がなかったので、オリジナルの口金を製作しました。ケーキの大きさにぴったり合うものは、市販されていないことも多いですから」

    切り株の模様も安里がデッサンし、型に起こしました。チョコレートのプレートや文字、雪の結晶の大きさまで、全体の調和を見ながら設計しています。

    「こうした細部だけが目立ってはいけないと思っています。気づかれないくらいの、さりげないところまできちんと作り込む。そうしたことの積み重ねが大切だと思っています」

    長さ23cm×高さ7cm 7,560円

    王道だからこそ、繊細に

     

    ノエル シャンティ 

    苺、生クリーム、スポンジ。シンプルな組み合わせだからこそ、「ノエル シャンティ」では、それぞれの持ち味をどう重ねるかが鍵になります。

    「ショートケーキは、スポンジ、生クリーム、苺のどれかひとつが前に出すぎてもいけません。3つを一緒に食べたときのバランスが、何より大切だと思っています」

    スポンジに苺のシロップを染み込ませ、果実の風味をより鮮やかに。表面には細かく削ったホワイトチョコレートをまとわせ、雪が降り積もったような表情と、やわらかなミルク感を添えています。そこに合わせるのは、ミルクの風味豊かな北海道産の生クリーム。その持ち味を生かしながら軽やかな口どけに仕上げるため、泡立て方にもひと手間をかけています。

    「クリスマスにはたくさんのケーキを作るので、大きなミキサーで20リットルを一度に立てたほうが、もちろん効率はいいです。でも、下のほうのクリームには重さがかかり、空気を十分に含ませることができません。見た目は同じようでも、食べたときの軽さが違う。だから、1リットルずつ丁寧に立てています」

    直径15cm 7,020円
    ※このほかに、直径9cm・12cm・18cmと計4サイズをご用意しています。

    一年を通して見つめ直した、タルトのおいしさ

     

    タルトフレーズ

    安里は、旬の果実を使った焼きたてのタルトを月替わりで手がけています。その日の朝に焼き上げ、果実に合わせて味わいを組み立てる。そんな一年を通した取り組みが、今回のクリスマスケーキにもつながりました。

    「季節ごとにいろいろな果実を使うなかで、タルトはやはりおいしいと、あらためて感じたんです。その魅力をクリスマスにも楽しんでいただきたいと思いました」

    今回主役に選んだのは、瑞々しい苺。その果実味を受け止める土台として、バニラを利かせたパート・シュクレに、ピスタチオのクレーム・ダマンドを詰めて焼き上げました。さらにフランボワーズのジャム、ピスタチオクリーム、カスタードクリームを重ね、苺を惜しみなく飾っています。

    「苺とタルト生地だけだと、まとまりが出にくい。そこで、両者をつなぐ役割としてクリームを合わせました。苺の酸味、タルトの香ばしさ、ピスタチオのコクが重なることで、味わいに複雑さが生まれます。いつもの苺タルトとはひと味違うと感じていただけたらうれしいです」
    ピスタチオは、香ばしく焼いたもの、生のままのもの、砂糖を結晶化させたものを使い分けました。一つの素材に異なる表情を持たせることで、ひと口ごとに香りや食感が変化します。

    作りたてには生地のさっくりとした食感を、翌日には果実やクリームの水分がなじんだ、しっとりとした味わいを楽しめます。時間とともに表情を変えることも、タルトならではのおいしさです。

    直径14cm 7,560円

    時間にゆだねなければ、生まれない味

     

    シュトーレン

    「シュトーレン」の味づくりには、年単位の時間がかけられています。ブランデーに1年以上漬け込んだフルーツミックスと、ラム酒に1年以上漬け込んだレーズンは、味わいに複雑さをもたせるため、あえて別々に仕込みます。

    焼き上げたあとも、すぐには完成しません。

    「焼きたては、まだお酒の風味が立っています。そこからバターとバニラシュガーをまとわせ、空気に触れにくい状態で4か月ほど熟成させます。そうすると少しずつ角が取れ、生地自体もしっとりして、うまみも増してくるんです」

    さらに、このシュトーレンを特徴づけるのが、豊かなバニラの香りです。一般的なシュトーレンでは複数のスパイスを効かせることも多いなか、安里はバニラもスパイスの一種と捉え、その香りを印象的に効かせています。使うのは、バニラアイスやカスタードクリームに香りを移したあとの鞘。乾燥させたものを粉末にし、生地に練り込んだり、表面に用いたりしています。

    果実を漬け込むのに1年以上。焼き上げてからの熟成に4か月。幾度も季節をまたぐ時間が、ひとつのシュトーレンに重ねられています。

    長さ17cm×高さ8cm 4,400円

     

    パネトーネ プレーン

    一方、「パネトーネ プレーン」に欠かせないのは、毎日続ける種継ぎです。ベースとなるのは、イタリアから受け継いだ酵母。安里はその種を絶やすことなく、日々育て続けています。

    「朝、仕事場に来たら種を取り出して発酵させ、もう一度種継ぎをします。それを毎日2回繰り返して、包んで休ませる。これを毎日続けています」

    こうして育てた種から中種を作って1日発酵させ、さらに本ごねへ。本ごねした生地も約12時間発酵させるなど、焼き上がりまでには3〜4日ほどを要します。さらに、生地に練り込む柑橘の砂糖漬けも自家製。市販されている副素材もできるだけ自分で手作りしたいという安里は、甘夏や八朔など、その時々に手に入る柑橘を使って仕込んでいます。

    そうして手をかけて作るパネトーネを、今年は前年よりもやや小ぶりに仕立て、より手に取りやすいサイズにしました。

    直径10cm×高さ14cm 2,332円

    一年をかけて磨かれた味わいが、いよいよ聖夜のテーブルへ。ザ・キャピトルホテル 東急のケーキ&ブレッドとともに、大切な方々と心満ちるクリスマスをお過ごしください。